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紫陽花

梅雨のこの季節、アジサイの花が雨の中でひときわ綺麗に見えますね。
今日はアジサイについて、ちょっとお勉強。

アジサイの名前の由来は、藍色が集まるという”あづさい”(あづ=集、さあい=真藍)という言葉から来ているそうです。
漢字で書くと「紫陽花」ですが、実はこれ、唐の詩人白居易が名づけた別の花の名前だったんです。
平安時代に誤って紹介され、それ以来、日本ではアジサイが紫陽花と書かれるようになりました。
学名はHydrangea(ハイドランジア)。ラテン語で「水の容器」を意味するんだそうですよ。

アジサイに関する『名前』と言えば、シーボルトのお話があります。
シーボルトは日本で西洋医学を教えるかたわら、鎖国によって閉ざされていた日本の情報を、本国オランダに伝える役目も担っていたようです。
日本全国を回り地図を作ったり(地図を持ち出したことにより、日本を追放されています)、植物を採集して、それまで東洋にはなかった「植物を系統立てて分類する」という作業を行っていました。

シーボルトの残した植物分類学の唯一の論文は、日本のアジサイ属についてです。
彼は、アジサイの中でもひときわ美しい花に「ハイドランジア・オタクサ」という学名をつけているのですが、オタクサとは彼の日本での妻「お滝さん」のことなんだそうですよ。
当時は新種に学名をつけるとき、妻や娘の名前を使うことも多かったようですが、残念ながら今は禁止されているとのこと。
研究をかげで支えている家族への謝意として、それくらいは大目にみてほしいですよね。。。

シーボルトが日本人画家に描かせた植物画のコレクションは、西洋のものとは構図や色使いも違い、植物の特徴をシンプルに描き出している点がとても好きです。


川原慶賀の描いた、「桜」
元はと言えば西洋から学ばせてもらった植物画ですが、今では欧米の植物画コンクールで受賞する日本人も増えてきています。
シーボルトさんも、喜んでいるかな?